教員名 | 准教授:石倉智樹 |
研究方針と内容
政策と社会生活の関係を研究するには、人々がどのように考え、どのように行動、どのような社会が実現するか、を深く考える必要があります。これを扱う学問が、社会における人々の思考や行動を体系的に理論化した、「経済理論」です。
本研究室では、経済理論を学術的土台として、社会を抽象化された模型(モデル)として表現することにより、政策と社会生活の関係を考察することを基本方針としています。また、経済理論に基づくモデルは、応用数学、特に最適化理論を用いて記述されています。
したがって、本研究室では、経済学と応用数学の基礎を学ぶことが研究活動の基本となります。
研究課題の二つの柱
世界をつなぐ交通システムから、河川の堤防、都市のライフライン、家の前の道路まで、これらは全て社会基盤と言えるものですが、それぞれの社会基盤の空間的規模は様々です。また、ローマ時代の街道が現在のイタリアの高速道路網の基礎であることからもわかるように、社会基盤の時間視野は長期的です。
特に大規模な社会基盤施設は、建設期間も、使用期間も、寿命も長く、世代を超えた視野で社会基盤のマネジメントを考える必要があります。すなわち、社会基盤政策を考えるにあたり、“空間”と“時間”は、重要なキーワードであり、以下の二つが我々の研究テーマの柱となっています。
- 空間経済システムの視点から見たインフラ政策に関する研究
- 動的経済システムの視点から見たインフラ政策に関する研究
修士・博士論文テーマ
地域間交易における代替弾力性と輸送障壁の推定
ASEAN航空産業の発展がもたらす各国産業への波及効果
主な卒業論文テーマ
港湾選択を含む一般均衡モデルの提案
ヘドニック価格法に基づく東京近郊の地域評価要因の考察
福岡市の地価形成要因に関する定量分析
地域間交易における選好バイアスとその推移